(写真提供:若埜ん家ちゃんねる)
9歳差の“父”との初対面、最初から“いいお父さん”ではないけれど…
21歳差夫婦をテーマにYouTubeの『若埜ん家(わかのんち)ちゃんねる』で、結婚に至るまでの苦悩やホンネ、結婚後の日常のあれこれを公開しているえみさん(52歳)とかいさん(31歳)。2人が出会ったのは、今から10年前。職場の上司のえみさんに一目ぼれしたかいさんが、何度断られてもめげずにアプローチしたことが始まりだった。
その真摯な態度と誠実な人柄に次第に魅かれていったえみさんだったが、当時中2の息子のひなたさんのことを考えるとどうしても一歩が踏み出せない。悩んだ末に、「息子から『無理』『やめとき』と言われれば、きっぱり気持ちを断ち切れる」と考え、ひなたさんに相談したという。しかし、ひなたさんからは「自分の目で確かめたいから、一回連れてきてくれ」という意外なひと言が。そして当日、「自分の目で2人を映してみて、好きな人と一緒にいる時っていうのは、すごい大切なんじゃないか」と感じ、「お母さんがいいなら僕はいい」と交際を了承。そうして、3人は同居をスタートさせたのだった。
――結婚までの6年間、ひなたさんはかいさんと同居しました。当時のかいさんとの関係はどんな感じでしたか?
ひなた 最初から、僕にとって決して“いいお父さん”とか“いいお兄さん”っていうような関係ではなかったと思います。初期は母を介して話す感じでしたし、9歳しか離れてなくて、性格的にお父さん的な人でもお兄さん的な人でもないし。そもそも、自分からリアクションする人でもなかったですからね(笑)。ただ、僕の中では、嫌だなって思うことはほぼありませんでした。それまで母と2人きりだった生活に、突然知らない人が入ってくるのは抵抗があることかもしれませんが、実はフィーリングが合っていたというか。
――そうなんですか。
ひなた 僕もあまり喋るタイプではなかったし、1人でいることが好きで、なんでも1人でやるタイプだったので、どう接しようかとか、どう話そうかとかまったく考えませんでした(笑)。そのうち自然とお互いに話すようになるだろうなと思っていたら、その通り。少しずつ話の波長が合うというか、男同士で会話がかみ合うようになって、自然と馴染んでいった感じでした。いま振り返ると、旦那さんがガツガツ言うタイプの人やったら、もしかしたら僕は無理だったかもしれないですね。
若い父を友だちに紹介、最初は「知り合い」「親戚」と伝えた
(写真提供:若埜ん家ちゃんねる)
――友だちが家に遊びに来た時に、どう紹介しようか悩んだことがあったそうですね。
ひなた なんて言おうか悩んで、最初は「知り合い」とか「親戚」と伝えたこともありました。でも、そんなウソつかんでもいいかなと思ったし、伝えなくていいこともあるけど、先に伝えて理解してもらうことも大事かなと思ったんです。そこである時から「お父さん」と紹介するようになりました。まだ結婚してはいませんでしたが、自分の中ではそんな感覚があったし、そうなってもいいかなと思っていたからこそ、言えたんだと思います。
――友だちの反応はいかがでしたか?
ひなた 若さに関しての驚きはあったと思うんですけど、それについて何か言われることはなかったですし、理解してくれました。
――ひなたさん自身は、2人の年の差をどう感じていましたか?
ひなた 年は関係ないと感じていたし、母が幸せならそれでいいと思っていました。それに僕自身、2人の間にそんなに年の差があるように感じていませんでしたから、違和感なく過ごしていました。
――一緒に暮らして、かいさんの印象は変わっていきましたか?
ひなた 軽い話をしただけでは、何一つ、良さがわからない人だということがわかりました(笑)。第一印象はそっけない人なので「なんや?」って思う人も多いと思いますが、長く深く仲良くなると、表面上には見えない芯の部分での人の良さが伝わってくるんです。世の中には「いい人」って言われる男の人がいっぱいいますけど、“軽い”いい人ではなくて、“深く”“すごく”いい人だとわかりました。母の気持ちや大変さをちゃんと見てくれていて、母を大切にしてくれていることにもすごい安心感がありました。